東洋大学校友会報266号
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TOYO UNIVERSITY ALUMNI ASSOCIATION●26615平成27年10月11日(日)、10回目となる校友会主催の「平和祈念之碑に集う会」を開催しました。午後2時、東洋大学甫水会館2階の会場に校友や関係者等約60名が集合しました。はじめに、主催者として羽島知之校友会会長が挨拶を行い、これに続き、元校友会副会長で、日本長春会会長を務められている磯部荀子氏を講師にお迎えして講演会を開催しました。講演では、「終わらなかった戦争―子や孫に伝えよう戦争の悲惨さを」と題して、満州からの引き上げ時の過酷な体験やその後の苦労、現在の日本の政治情勢までを含めた内容で、戦争の悲惨さと平和の尊さについてお話しいただきました。また、会場には「戦後70年」を記念して、戦時中の新聞等の資料を展示、参加者の皆さんにご覧いただきました。講演会後に、例年どおり白山キャンパス「甫水の森」の平和祈念之碑前に移動し、追悼行事を行う予定でしたが、あいにくの雨模様のため、会場隣の会議室で行うこととしました。黙祷のあと、東洋大学混声合唱団の学生の皆さんによる大学歌と追悼歌の斉唱を行いました。会議室内に、祈念碑の中に納められている戦没者名等を刻んだ銘板を設置し、代表による献花(校友会本部と香川県支部および三好康治氏の供花)と献水を行い、最後に参加者一人ひとりが銘板前に花を捧げて解散となりました。なお、今年の6月、新たに1名の学徒出陣戦没者が判明し、戦没判明者総数が204名となりました。校友会では、今後も「平和祈念之碑」建立の意義が忘れ去られることのないように、引き続き「集う会」を開催してまいります。戦後70年、奇しくも、映像で見る小雨のあの神宮外苑と同じ雨模様のこの日、第10回の節目の年に「平和祈念之碑に集う会」に初めて参列させていただいた。学業半ばにして、自らの意志に拘わらず国家に殉じた従いとこ兄弟小おじ父の若き魂は、靖国神社にもその痕跡を見出すことはできなかったが、今回、夢を抱いた白山台に、平和を祈念する人々に迎えられ記名を得ることができた。歳月を要したけれども、ようやく安息を得たように思われる。人間の歴史の骨子として、戦争を語り継ぐことが風化させない唯一の手立てであることを再認識した。機会をいただいた母校、校友会関係各位のご尽力に、心より感謝申し上げます。魂は、白山台へ植田知意(昭42経済 三多摩)第10回「平和祈念之碑に集う会」「戦後70年」記念ミニ資料展示戦没者名を刻んだ銘板

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