東洋大学校友会報256号
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TOYO UNIVERSITY ALUMNI ASSOCIATION●25613すべてを糧に校友黒田 江美子  くろだ えみこ昭和47年3月文学部国文学科卒業 千葉県公立中学校教諭 浦安市教育委員会指導主事 千葉県公立中学校教頭 浦安市立公民館長 浦安市教育委員会生涯学習課長 千葉県公立小学校校長 現在浦安市教育委員会教育長(平成19年8月就任)りても宿題提出なさぬ子のグランドに見る姿逞し元気で純朴な中学生と泣き、笑い、お互いに成長し合う感動の日々の中で、私の教員生活はスタートしました。周りには、温かく自然体で応援してくださる保護者や地域の方々の存在があり、そして進取の気性に富んだ面倒見の良い先輩教員に育てられて、初任校もまた、私の大学でした。校長先生から「あなたは今日からこの学校の書家です。」と告げられ、校内の様々な看板表示をはじめ卒業証書や各種賞状作成を担当することになりました。改めて書道の練習に励み、筆を持つ機会が増えたことから自信にも繋がり、「書家」は、思いがけず職務上の大きな武器となりました。大学時代の充実した書道の授業や、活用し易い資料集・テキストにも助けられました。夢を持ち生き抜く力を育まむと選択教科のカリキュラム組む漁業権放棄されたる海上に遊漁船連ね全校遠足青べかの町偲ばるる景色なく5社のホテルを海より眺むプールでの練習重ねた生徒らは東京湾に投網体験す舟大工たりし市民の指導受け中学生はべか舟造る教頭として赴任した中学校では、選択教科の拡大を軸に「夢を育む教育推進地域」の実践研究を進め、伝統文化を支える地域の方々と連携して体験活動の創出に取組みました。「海苔漉き」を含めた郷土学習は、本市の特色ある「ふるさとふれあい教育活動」として現在も継続されています。6年間社会教育に係はりてまち・人・自分なほ好きになり公民館長や生涯学習課長として学校週5日制における学校外活動の充実にむけて行政職員と議論を重ね、市民と協働する施策を推進する機会に恵まれました。中でも学校地域連携事業の実施は、地域の教育力の向上や中学校区のコミュニティーを重視した学校運営へと繋がったものと思います。校庭に親子1〇〇人集ひ来てテント並べる学校キャンプランドセルゆらゆら揺らし遠ざかる1年生の下校見守る創立120年になろうとする小学校の校長職を拝命しました。学区自治会長さんから「学校は、校長先生のやりたいことをやるのが一番、応援するよ」との言葉をいただき、自分が理想とする学校像を見定めました。学校・家庭・地域(応援団)・行政の四者連携は、この地域を故郷として育つ子ども達を「賢く」「優しく」「逞しく」育むための豊かな土壌であり、体験活動の宝庫ともなりました。やはらかき鎧まとひて市議会の議場に応ふ教育施策を学校教育をはじめ生涯学習やスポーツなど様々な分野を包括し、対外的な仕事も担う教育長の職責の重さに、不安は少なくありませんでしたが、それまでも座右の銘としてきた「できるかできないか、ではなく、やるかやらないかなのだ」そしてまた「与えられた仕事に、学びながら打ち込むことだ」と考え取り組んできました。 東日本大震災の経験から、この時代に生かされている者として、未来を生きる子ども達に繋ぐべき新たな使命が、委ねられたことも強く感じました。教育改革の真っ只中です。何よりも子どもたちの幸せを願い、教育現場の声に耳を傾け、現実の課題を踏まえた教育行政が推進できるよう、授けられた知識と智慧を実践力に昇華させていきたいと考えています。叱

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