東洋大学校友会報 No.270
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TOYO UNIVERSITY ALUMNI ASSOCIATION●270192016年、リオデジャネイロで開催されたオリンピックに出場した現役学生ならびに卒業生8名の選手は、金・銀・銅・あわせて4個のメダルを持ち帰ってくれました。箱根駅伝で流星のごとくデビューした柏原竜二選手に続き、近年の東洋大学はスポーツでの活躍が際立っています。母校の名前が多くの方々に知られることは素晴らしいことであると感じます。このようなことに刺激されてか、これまで「東洋大学卒業」であることを口にしなかった卒業生たちも、今さらのようにその素性を明らかにしはじめている場面に出会ったりするとき、微笑ましくもあり、またうれしい気持ちが湧き上がってきます。1916年、この東洋大学に女子学生の栗山津禰さんが入学して、このたび100年を迎えました。当時のすべての私立大学には入学規定に《男子のみ》という記載があったそうなのですが、東洋大学の入学規定にはそのような記載はなく、栗山津禰さんは東洋大学に入学し、日本で初めて私立大学へ入学した女性となったのです。それと同時に、東洋大学は私立大学において「日本最初の男女共学」になったわけであります。この記念すべき年に、校友会女性連絡会の会長をさせていただきましたご縁に深く感謝申し上げますとともに、責任の大きさを感じております。私は経済学部でしたので、女子学生はわずか2%ほどだったと記憶しています。しかし、現在の東洋大学は、全学生の約40%が女子学生です。今後の校友会においても、女性の力が大いに必要であると実感いたします。この100年の間には、多くの女子学生が東洋大学を卒業し、社会で活躍しております。そのような方々とのネットワークを構築し、後輩たちを支援することができたとしたら、卒業生としてこれに勝る喜びはありません。そのようなことに鑑み、初年度はまず現場の生きた声に接したいと考え、8月に青森県支部総会、10月には札幌支部80周年記念総会に出席させていただきました。地方支部の現状と活力を感じ、改めて考えなければならないことが山積されていると思いました。このことは、次年度も継続していくつもりです。また、校友会女性連絡会主催で、『小江戸川越・蔵の街散策&川越キャンパスめぐり』を実施しました。予想をはるかに上回る70名近い方々のご参加をいただき、楽しい秋の一日を過ごしました。今年度は首都圏で開催しましたが、次年度は青森県支部と函館支部にご協力をいただき『青森⇔函館・連絡船ツアー』を考えています。全国の女性校友の皆さまが、同窓会旅行のつもりでこの企画にご参加いただけますことを願っております。人と人とのふれあいを通じて、楽しく気軽にその輪へ自然に溶け込んでいけるような交流の中から、女性が輝ける東洋大学のネットワークを広げていけるように、力を注いでいく所存です。私たちの発信が世界に伝わり、これから新設されるグローバル関係の学部・学科などを通じて、世界中からの留学生、特に女子留学生たちがここで学び、卒業後にはそれぞれの国へ帰国して母国の発展に貢献することができたとしたら、私たち卒業生にきっと大きな感動を与えてくれるものと期待しております。100年前に夢をかなえた大先輩の栗山津禰さんが抱いた心意気を胸に秘め、私たちは未来を見つめて前へとその歩みを進めなければならないと思っています。「校友会女性連絡会」から ―東洋大学『男女共学100年』に想う女性連絡会 会長岡部奈緒美(昭57経済)小江戸川越・蔵の街散策&川越キャンパスめぐり

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