コロナ禍の環境の中で校友の皆さまには日々ご苦労されておられることと思います︒罹患された方や被害を受けられた方もいらっしゃることと存じますが︑一日も早いご快癒と平常の生活に戻られますよう心よりお祈り申し上げます︒ 校友会としてはコロナ禍にあって校友会の活性化と改革の歩みを止めることなく様々な課題に対応できましたことは︑校友の皆さまの温かいご理解とご支援によるものと心より感謝申し上げます︒その中で︑昨年は皆さまのご協力により一般社団法人化を実現させていただきました︒法人化の目的は︑組織としての﹁社会的信用﹂の確立や﹁透明性﹂を担保し︑自らを律しつつ会の目的を達成することにあります︒今回の法人化にあたっては︑127年の歴史を踏襲しつつ定款も従前の校友会会則をベースとして︑全校友の代表組織となるよう定めると共に大学との協調姿勢を明確にしました︒今後は︑全校友の代表組織として開かれた組織を目指し︑全世代︑地域の網羅性に配慮すると共に︑次世代の校友会を担っていただく若い年代層の校友にも多数参加していただけるように努めて参ります︒ 本稿では校友会の活性化と改革に向けた現状と今後の方向についてお話しさせていただきます︒ 校友会も新しい時代に対応した多様性を重んじた持続可能な組織でなければなりません︒その魅力はボランティア精神を基本とし︑会に参画し活動することにより得られる満足感や幸福感でありましょう︒校友会は﹁新しい時代の魅力ある校友ソサエティの実現﹂をビジョンとして掲げ活動して参りました︒これについて少し述べましょう︒ ⒈ 新しい時代 世の中が大きく変動する中で︑我が校友会も同じであり︑127年に渡る建学の精神を顕現する良き伝統を踏襲する一方︑20代から100代超まで全ての校友が集う組織として︑時代の環境に合わせた多様性を重んじた持続可能な組織でなくてはなりません︒これは単にICTの推進︑DX化だけでなく︑持続可能な取り組み︵SDGs︶への対応は新たな時代の要請ともいえましょう︒ ⒉ 魅力ある 校友会の魅力は︑ボランティア精神を原点とし︑会に参画することで得られる幸福感︑奉仕する事への満足感ではないでしょうか︒スポーツジムの会員組織や高級会員制クラブとは全く魅力の源泉が異なります︒非営利型の法人として︑会費に税金がかからない恩恵が得られるのもボランティアならではであり︑その魅力とは個人の得るメリットがサービスや金銭ではなく︑尊い奉仕により人々のために働くことができるようにと説かれた円了先生の心にも通じるものがあります︒ ⒊ ソサエティ 私が敢えて校友会︑つまり会ではなくソサエティという言葉を用いたのは︑独自の習慣やルールを持つ組織体として︑今後様々な社会︑校友︑共同体を包括していくことを念頭に置いたためであります︒ 現在︑地域61支部に所属することで組織の基盤を構築していますが︑今後全ての卒業生を代表する組織として︑学んだ学問を基盤とするキャンパス︑卒業後における生活の生業となる職業︑同じ環境下にある職域︑絆が強い課外活動︑同じ年代を生きる年次等々多様性ある属性を包含していく組織として︑より広い概念である﹁ソサエティ﹂としたのです︒ 上記ビジョンの実現に向かって︑母校との関係を改善し︑停止されている﹁卒業生情報の共有﹂︑会の安定運営を図る﹁会費代理収納の復活﹂の達成に向けて︑会勢拡大・活性化に向けた改革に着手しております︒更にその目標を達成するだけではなく︑将来に向けて永続的な発展を果たせる仕組みについても議論を重ねております︒お陰様で2020年5月に改革方針が承認されて以降着々と大学との関係は改善方向に向かっているものと思います︒大学自体も卒業生を大事にする気持ちは十二分に持っており︑校友会との新たな関係づくりに向かって共に知恵を絞り始めはじめに新しい時代の魅力ある校友ソサエティの実現
元のページ ../index.html#2