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米国出張の思い出

米国出張の思い出

長谷川 優一 (昭44経済)

今から44年前となる昭和53年の1月から2月にかけて出かけた初めての海外旅行が、業界団体主催による15日間の「米国視察」だった(社命による出張で同僚と二人で訪米)。

羽田空港(成田空港は建設中)を火曜日の17時過ぎに飛び立ち、日付変更線を越えて9時間ほどのフライトで最初に降り立ったのは西岸のサンフランシスコ。

どこまでも澄みわたったカリフォルニアのまばゆい青空と美しい港町の景観に時差ボケも吹っ飛んだ。
日本とは時差で17時間遅れているので、もう一度火曜日の朝から行動することになったが、米国滞在中、訪問地によっては時計の針を進めたり、遅らせたりとせわしなかった。
3日間滞在し、次に向かったのは憧れの地、東海岸のニューヨーク(NY)。

中央奥がWTCビルの南棟と北棟 (1978.1.28 11:50 撮影)

朝方出発して、眼下に望む真っ青な湖沼と白銀の山並みなどに感動を覚えながら、移り行く景色を機上から楽しんだ。幸い降雪の影響による遅れもほとんどなく、マンハッタン中心部から南東24㎞に位置するJ・F・ケネディ国際空港に到着した。
日も暮れかかり、外気は零度近くで底冷えする厳しさ。時差は西岸より3時間(日本より14時間遅れ)進み、空路で5時間もかかったので、世界第3位の面積を誇る米国は「本当に広い」とつくづく感じ入った。
4日間の滞在中、フリータイムには、ブロードウェイで観劇をしたり、五番街のブランド店やデパートを巡ったが、ホテルとの往復に利用した一部のタクシーがボロ車で、シートからスプリングが飛び出ていたのには驚いた。

この後の日程は省略するが、訪れたのはワシントンDC、南部のヒューストン、ロサンゼルス、ハワイのホノルル(時差は日本より19時間遅れ)で、ホノルルでは滞在わずか3日間だったので、体調を考えて海水浴はせず、ゆっくり過ごしながら出張報告書を取りまとめ、その後は予定通り無事に帰国した。

テレビのニュースを見て大きな衝撃を受けた2001年の「9・11同時多発テロ」から20年の節目となる2021年、原稿のテーマを考えていた時にふと思い出したのが、この米国出張だった。
ハイジャックされた旅客機が激突して、崩壊したNYのツインタワー、1973年の完成当時は世界一高い建物(両棟とも高さ約420m、110階建て)だった。
世界貿易センター(WTC)ビル南棟にあった107階・展望室からの360度の壮観に目を奪われたのも今では遠い昔のこととなったが、鮮明に記憶に残る思い出である。

蛇足だが、その後の海外旅行は中国・韓国・台湾を含め東南アジアの「鉄道乗車」を主たる目的とする観光旅行となった。

 

 

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