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箱根駅伝観戦記:苦しみながらも18年連続シード権獲得

箱根駅伝観戦記:苦しみながらも18年連続シード権獲得

福原 達夫(昭50商学)

今シーズンの3大駅伝を締めくくる第99回箱根駅伝が1月2日・3日の両日に行われた。

今シーズンの母校は関東インカレでは長距離全種目で入賞を果たし1部トラック部門で優勝、6月に行われた男鹿駅伝で2連覇を達成、北海道マラソンでは柏 優吾選手が日本人トップでMGC出場権獲得するなどめざましい活躍を見せ、その勢いのまま駅伝シーズンを迎え優勝への期待が掛かった。しかし出雲駅伝ではまさかの9位、続く全日本大学駅伝では8位と苦しんだ。

そして最後の箱根駅伝では巻き返し「3位以内」定位置獲得に期待が高まるが、戦力は絶対的エース松山 和希選手を故障で欠き、準エース石田 洸介選手は2大会で本来の力が発揮できない。更には大会前にインフルエンザ、コロナ感染者、故障者などの影響もあり主力選手がエントリーされないなどの事態となった。

まずはレースを振り返ってみると、1区 最近は各校が序盤から優位に進めようとスピードランナーを揃える。母校は児玉 悠輔選手、前回も1区を任されたスピードランナーだが、レース中盤で遅れはじめ必死に食らいついたものの区間17位でエース区間の2区石田 洸介選手へ。1万メートル28分台の記録を持つエースだが、なかなかペースが上がらずにまさかの区間19位と大きく出遅れてしまった。
しかし3区 小林 亮太選手が3人を抜き、続く4区 柏 優吾選手は更に2人を抜いて順位を14位まで押し上げる。そして往路最終5区山登りには主将 前田 義弘選手が区間5位の力走で11位でゴール。

翌3日の巻き返しが期待された復路。6区は積極的な走りが持ち味の1年生西村 真周選手を起用、11位のまま7区へ。佐藤 真優選手は1つ順位を落とし12位、なかなかきっかけがつかめない。
そして8区 木本 大地選手にタスキが渡り、ここから「東洋大学の逆襲」が始まる。区間賞の走りを見せ、先を行く10位との差を33秒差に縮め11位でタスキは9区 梅崎 蓮選手へ。後半でギャーを上げ快走、前を行く大学を一気に抜き去りシード圏内の10位に浮上、更に中継所前でも1校抜き順位を9位まで上げる。
そして最終10区は清野 太雅選手。昨年も、この区間を走り7位から4位まで順位を上げた実力者だが他大学との熾烈なデッドヒートを繰り広げるもわずかに及ばず10位でゴール。

最後の最後まで諦めないチームスローガン「その1秒をけずりだせ」を体現して勝ち取った18年連続シード権。現時点で出場校最長のシード権確保となる。応援している多くの校友も胸をなでおろした瞬間ではないだろうか。それほど今年の箱根は苦しい戦いを強いられた母校だが、来年の100回大会に向けては今年の経験を活かして戦力を整備し優勝を狙えるチームに仕上げてくる「捲土重来」に期待をし、応援しよう。

 

8区木本選手(区間賞獲得)から9区梅崎選手へタスキが渡る<写真提供:報知新聞社>

9区梅崎選手快走(シード権内に押し上げた走り)<写真提供:報知新聞社>

 

 

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