全国の支部ブログ

ペーパードライバー

ペーパードライバー

田村 保夫(昭36法律)

私は学生時代、都内のある医院に住込みのアルバイトをしていた時、夜間往診の車の運転を頼まれて運転免許証を取らせてもらったが、運転する機会もないまま不幸にも医院が閉院となり、ペーパードライバ―となった。

運転免許証は一級の身分証明書でもあり、そのうち運転する機会もあろうかと更新手続きだけはやっていた。

何年か経ったある日、当時住んでいた所轄の警察署から呼び出しがあり、優良運転者として表彰を受けた事がある。
理由は無事故無違反で、車に貼る優良マーク入りのワッペンまで頂いた。

車を持たない我が家では、ワッペンを冷蔵庫に貼って楽しませて頂いた。
折角手に入れた運転免許証なので、一度は運転してみたいと思っていた矢先、北海道旅行の話が持ち上がり、これはチャンスと思いレンタカーを借りて運転してみたいと家内に相談してみたところ、「私乗らない」と言われ断念したことがある。

結局、車は一度も運転しないまま六十歳を節目に免許証を返納した。
代わりに「運転経歴証明書」なるものを作ってもらった。更新なしの終身の身分証明書である。

 

 

 

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