箱根駅伝観戦記
箱根駅伝観戦記
福原 達夫(昭50商学)
第101回 東京箱根間往復駅伝競走(通称箱根駅伝)は、正月2日と3日に渡り行われ、城北支部では10区の選手が走る、大手町のゴールまで残り5キロの芝・増上寺前で、毎年応援をしている。今年ものぼり旗を立てての応援。今回は千葉県支部や甫水会の方も加わって合同で応援する。
のぼり旗を立てる準備をしていると、旗を持って応援をしたいと言う方が何人も現れる。そのなかの若い方に聞くと、東洋の卒業生ではないが父親や兄弟が東洋大学卒業生で、毎年駅伝を観ているうちに、自然と東洋を応援するようになったという。ほかにも、東洋大学の派手さはないがひたむきなところが好きですと話すなど、東洋大学に対する好感度は高いと実感する。
■芝・増上寺前
さて、母校は20年連続の「シード権」獲得を目指したが、その道のりは険しいものであった。エース2枚を怪我で欠き、1年生3人、2年生1人、3年生4人、4年生2人という苦肉のオーダーで臨む。
応援する増上寺前で、複数のチームが競って走る場面はこれまで私自身観たことがなく、しかも来年のシード権(上位10チームまでに与えられ、11位との差は天国と地獄と言われる)がかかる場面で目の前を通り過ぎる展開。
選手達が通過する時刻になると、東洋を応援する人たちがのぼり旗のもとに集まって「薄根頑張れ!」と大声援を送る。皆さん結果が気になり、速報を確認すると歓喜の声が上がった。四つ巴のシード権争いは、8位東京国際大、9位東洋大、10位帝京大、11位順天堂大で決着し、一同安堵する。
監督・コーチそして選手の皆さんご苦労様でした。苦しかった今回の経験はきっと来年に繋がると期待をしたいし、チームは更なる進化を遂げ、今度こそ優勝を目指してくれると信じよう。
シード権を獲得したので、録画予約をしていたビデオを安心して観られた。レース後の模様を紹介するテレビでは、薄根選手が「怖かった…、怖かった…」と吐露し涙を流す場面が映されていた。10区の5キロ付近からゴールまで続く緊張は、相当のプレッシャーであったと想像する。薄根選手本当にお疲れ様。
来年は優勝をし、ビデオを何度も観たいものである。
■10区薄根大河選手 写真提供:月刊陸上競技