母校支援

今求められる他者のために自己を磨く

社会貢献と校友会活動

過日、新聞に掲載された記事をご紹介しましょう。曰く、早稲田大学校友会傘下の武蔵野稲門会では、市内の小学校、保育園で年に数回体幹を鍛える運動や礼儀の大切さを教える「マナーキッズ教室」を開催し、地域から好評を博しています。校友の方は「お世話になった社会にお返しをしたかった。最初は挨拶もできなかった子が次回は出来るようになる姿を見ると、やってよかったと思う」とコメントをされておられます。まさに他者のために自己を磨いてこられた方の発言ではないでしょうか。

この活動は、子供や保護者に早稲田大学の名前を無意識に浸透させることとなり、校友の貢献が結局は母校のブランド力向上にも寄与しています。また、名城大学校友会では、大学教授やノウハウを持つ卒業生が講師を勤め市民公開講座を開催。税制や自動車運転技術進化など社会的に関心の高いテーマに毎回50人以上が集まるそうです。

当会でも、円了先生の記念碑を清掃すると同時に設置された公園の清掃を行うなどを実施している支部もあります。

大学の役割は、教育・研究・社会貢献と普及と昨今言われています。中でも教育ならびに研究において実践知は必要不可欠ではないでしょうか。

先日、武蔵大学では同窓会と大学が共催で、64回目となるリカレント教育公開講座を実施されていました。劇作家の卒業生の方と、最近、女優のケイト・ブランシェットさんの熱演で話題に上ったオーケストラ女性指揮者をテーマとした映画「TAR」を基に大学名誉教授の方が「現代オーケストラ事情」を講演されています。

また、ある大学では建設業に従事される卒業生と、持ち家所有の卒業生に「太陽光発電の導入の阻害要因調査」を実施し、まさに実社会の実践知と大学の専門知を融合した研究に校友会が一役買っています。当会でもリカレント教育に関するアンケートを実施しましたが、大学からも大変役に立っているとの評価を得ています。

他にも留学希望の在学生やグローバルで活躍希望の在学生・卒業生に対して、実践知を持つ卒業生がアドバイスする仕組みを構築したり、健康調査に関するモニターを卒業生が協力したり、卒業生のキャリア財産が様々な形で母校、社会に貢献をし始めています。

一橋大学名誉教授 野中郁次郎氏は、『今の時代に求められるリーダーとは』の中で実践知を組織化する能力の重要さを語っておられます。(グロービス知見録:https://globis.jp/article/2389

「他者のために自己を磨く」を理解する東洋大学校友会の改革

当会も2020年一般社団法人化を始めとして会目的を達成できる組織に変貌すべく「新しい時代の魅力ある校友ソサエティの実現」をビジョンに掲げ改革を進めております。

コロナ禍で苦しむ学生を応援いただいたHands to Hands支援では、多くの校友からの支援に在学生が「見も知らぬ私達のために卒業生の方が・・・」と感謝してくれました。先日も神奈川県支部がボクシング部と陸上競技部の合宿所に郵送費がかかることにも配慮して、校友が車を出してお米を差し入れる、ラグビーなど躍進目覚ましい体育系活動の応援にも、その地域ごとで応援をしていただいています。

今後は、これらの活動に加えて、校友の方々からの支援を受け「卒業生キャリア資産データベース」を構築し、母校、在学生、校友同士、更に社会に貢献するプロボノ活動※に繋げていきたいと考えています。

まだまだ当会も改革道半ばで旧態依然とした考え方から中々脱却できない風土が存在しますが、多くの校友の方々のご意見・ご要望に耳を傾け、また参加協力いただく方々の輪を広げ「他者のために自己を磨く」の精神を実現する東洋大学校友会を目指し「活動の中で奮闘する」を継続していきたいと思います。ご一読いただいた校友の皆様のご意見やご要望をぜひお聞かせいただければ幸いです。

※プロボノ活動
実社会で得た専門スキルや経験に加え、現在に至るまでの人生経験=キャリア資産=を活かして行うボランティア活動を指す。

一般社団法人東洋大学校友会
会長 神田 雄一

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