母校支援

「D&I」「なでしこ銘柄」ってご存知ですか?

東洋大学ダイバーシティ&インクルージョン推進プロジェクト

母校では2023年4月より表題の通り「D&I推進プロジェクト(Dはダイバーシティ=多様性、Iはインクルージョン=包括性)」を立ち上げ、単に男女平等を掲げるのではなく、大きな視座に立って活動を開始しています。プロジェクトの概要は東洋大学のウェブサイト※をご覧いただくと詳細がわかりますが、下記の通り簡潔に纏められています。

創立者 井上円了の哲学に基づき誰一人取りこぼさない社会に向かう大学を目指す

・性別の違い・性的少数者にかかわらず
・育児・介護の有無にかかわらず
・障がい・疾病の有無にかかわらず
・国籍の違いにかかわらず

だれもが、学びやすく、働きやすく、自己成長を支える大学を実現する

既に、教育環境整備として「障がい学生支援」や「働きながら学ぶ独立自活支援推薦入試」等々から始まり、キャリア支援、卒業生の学びなおし支援、女性活躍推進への職場環境整備、そして研究環境整備として様々な重点研究プロジェクトに加え、女子学生支援としてのリケジョ育成、就職支援や女性リーダー育成への取り組みが開始されています。

時代環境はここ数年大きく変化しているのですが、まだ行政長のセクハラやパワハラ、新入社員が一斉に退社する会社、或いは時代環境を無視し感情的自己主張を声高に繰り返すモラルのない旧態依然とした組織などが存在しており、多くの社会人に未だに残されている認識が壁となっているのも現実なのではないでしょうか?

①プロジェクト概要 ※東洋大学HP
https://www.toyo.ac.jp/sdgs/center/diversity/

②2023年度SDGsシンポジウム
『多様性が溢れる大学―D&I社会の実現に向けた大学の実践―』
https://www.toyo.ac.jp/sdgs/center/event/2023symposium/

ご存知でしたか① なでしこ銘柄?

2024年1月に開始された新型NISAは、日経平均株価をバブル後最高値更新したのは皆さんの記憶にも新しいことと思います。その投資先として、経済産業省は、東京証券取引所と共同で、2012年度より「女性活躍推進」に優れた上場企業を「なでしこ銘柄」として選定しています。女性活躍の推進に優れた企業を「中長期の企業価値向上」を重視する投資家にとって魅力ある銘柄として紹介することを通じて、企業への投資を促進し、各社の取組を加速化していくことを狙いとしています。

2023年度は、「共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援」に関する設問を拡充し、「採用から登用までの一貫したキャリア形成支援」と「共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援」を両輪で進める企業を「なでしこ銘柄」として27社選定しました。

また、「共働き・共育てを可能にする男女問わない両立支援」が特に優れた企業を、新たに「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」として16社選定しました。

選定企業は各業種から選定されており、食品のアサヒグループホールディングス、機械の小松製作所、電機精密のオムロンなど女性の力を活用している有名企業が選定されています。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/diversity/nadeshiko.html

注目すべきは、2023年度選定の「なでしこ銘柄」は売上高営業利益率、配当利回りともプライム市場※を大きく上回っている事実です。このことからも、時代環境に敏感な株式市場が、経済成長に関して女性活躍が必要だと認めていることがわかるのではないでしょうか。

経済産業省:令和4年度「なでしこ銘柄」レポート「なでしこ銘柄」選定企業の業績パフォーマンス

※プライム市場:2022年4月4日(月)に東証の株式市場の再編で運用が開始された3つの市場のうちの1つで、東証の上位の株式市場のこと。

ご存知でしたか② 共働き世帯70%超に

今年2月独立行政法人労働政策研究・研修機構は、2023年に共働き世帯が70%を超えたことを発表しました。まだ、高齢層の中には、女性は家庭の中との認識を持たれる方もおられますが、技術進歩や就労環境の変化、そして価値観の変化等により、この30年で共働き世帯が多数を占めています。

現在、消費の主役として着目されているのは、世帯年収1,500万円以上のパワー世代です。この世代も50代から30~40代に移行しつつあります。総務省統計によれば、夫婦それぞれが700万円以上の世帯(合計で1,400万円以上)の数は2023年で40万世帯であり、10年前比較で倍増しています。ちなみにその6割は子供のいる世帯です。これらの世帯は「メリハリ消費世代」であり、とにかく安くて経済的なものを購入するよりも、品質、利便性を考慮し価値に重点を置いた購買傾向が顕在化しています。そして子供への教育投資、ボランティアに対する理解も高い傾向にあると言われています。

今後、インフレ経済の成長エンジンと見做されるこの「パワー世代」が新たな時流を牽引していくことが予想される中、更に共働き・共育て支援環境が当たり前になっていくのではないでしょうか。

卒業生として応援できること

母校東洋大学はご存知の通り4割以上が女子学生です。昭和、平成の時代に女性が就業する中で、今とは異なる価値観の中で奮闘してきた先輩の経験である実践知には役立つものが多々あるはずです。

今後、東洋大学の「他者のために自己を磨く」心を知る卒業生同士の支援、在校生の支援について校友会として注力していきますので、是非とも校友の方々からのアイデア、可能な範囲での協力をお願いしたいと思っております。(こんなことが出来そう、あったらいいのではと言うご意見をメール返信にてお待ちしております)

そうした活動を通じて、人脈が拡がり、自らの人格を陶冶できるような活動を皆様と、そして半歩前を着実に進む母校と一緒に考えてまいりますので、引き続き宜しくお願い致します。

一般社団法人東洋大学校友会 事務局

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