母校支援

白山での学びが、今、社労士として未来の使命に変わる

社会保険労務士白山会、ここに誕生!

私が東洋大学を卒業してから、今年令和7年(2025年)でちょうど10年になります。この春、私は同じ社会保険労務士資格を持つ卒業生同士をつなぐ「社会保険労務士白山会」を設立し、初代会長を務めることとなりました。
今回は、会の設立に至った経緯や今後の展望、そして社会保険労務士という職業について、少しご紹介させていただきます。

「社会保険労務士白山会」は令和7年5月に誕生しました。
社会保険労務士として活動するには、社会保険労務士試験に合格し2年以上の実務経験または事務指定講習の修了を経て、都道府県、社会保険労務士会を通じて全国社会保険労務士会連合会に登録する必要があります。

この会では「実務経験や登録の有無を問わず、社会保険労務士資格を持つ在校生・卒業生を対象とした、職種別の同窓会」とし、すでに20名余りの方々にご入会いただいております。設立の目的は大きく二つあり、順にご紹介していきたいと思います。

社労士の卒業生同士が交流できる場をつくりたい

私が社労士になった当時、他のいくつかの大学には既に社労士同窓会があることを知りました。社労士としての繋がりがほとんどない私は、まずは母校を頼りたいと考え、「東洋大学にもあるはず」と思い探しました。が、残念ながら見つかりませんでした。当時はコロナ禍の真っただ中で、そういった場が無かったのです。動き出すことも難しく、新しく社労士と直接会う、知り合う機会はごくわずかでした。

そういった背景を乗り越え、多くの方々のご協力のもと、ようやく資格を持つ人たちを繋げる場を形にすることができました。社労士という資格を通じて卒業生同士が交流できる第一歩を踏み出せたのです。

社労士として得た知識や経験を母校に還元したい

さて社会保険労務士とはどんな仕事なのでしょうか。ひとことで言うと、働く人の「安心」を支える専門家、企業と人をつなぐ「縁の下の力持ち」です。会社員の労働条件を整えたり、年金や育児休業の相談に乗ったり、シニア層の退職後の手続きをサポートしたり。大学生には在学中の相談だけでなく、就職後に役立つ知識を提供することもできます。

同じ資格を持つOBOGが集まれば、労務問題や年金相談、学生アルバイトや就職活動のトラブルなどで、専門的な支援ができるのではないかと考えるようになっていきました。「社会保険労務士白山会」では、学園祭やホームカミングデーでのブース出展、在校生向けの授業や卒業生を対象とした相談会など、直接交流できる機会を作っていきたいと思っています。

学び・交流・貢献 ~ 社労士がつくる新しい母校との関係

「社会保険労務士白山会」では、年4回程度の定例会や総会を軸に、講師を招いた勉強会をはじめ、会員同士の事例紹介などを実施していく予定です。可能な限りZoomなどを活用したハイブリッド形式とし、白山キャンパスに足を運ぶことが難しい方にもご参加いただけるよう工夫する予定です。

また、卒業生同士の交流を目的に、駅伝やスポーツイベントでの応援、寄付活動など、母校への貢献とOBOG同士のつながりを深める企画も計画しています。「母校に何かしたいけれど、きっかけがなかった」という方にも、気軽に参加していただける場を提供していきます。

さらに、社労士としての知見を生かし、在校生への支援にも取り組んでいきたいと思います。目的でも述べましたが、労務トラブル(例えば学生に対しては就活や、近年話題となっている闇バイトなど)に関する講演や相談会を開き、社会人の先輩としての経験も交えてアドバイスもできればと思います。初年度は手探りでの活動になりますが、会員の皆さんと共に「やりたいこと」や「大学に貢献できること」を形にしていきたいと考えています。

白山で、学びが使命に変わる。遠回りもよし

少し話が逸れますが、設立総会は白山キャンパス向かいの甫水会館4階で開催しました。当日は20名ほどの会員が集まり、その中には「白山に来るのは30年ぶり」という方もいらっしゃいました。私は卒業後も年に数回は図書館を利用するなどして訪れていましたが、多くの方にとっては久しぶりの白山訪問だったようで、懐かしそうな笑顔が印象的でした。

私自身、学生時代の4年間を心から楽しみましたし、東洋大学への愛着も人一倍あると自負しています。しかし卒業後は特別な貢献をすることもなく、正月にコタツで箱根駅伝を観戦しながら母校を応援する、ごく普通の卒業生でした。

4年次には労働法の鎌田ゼミ(鎌田耕一現名誉教授)に所属しており、社労士という資格の存在は知っていましたが、「自分には合格は難しいだろう」と考え、受験を志すことはありませんでした。卒業後は進路を明確に定めず、一般的な就職はせずにNPO法人で生活相談業務にアルバイトとして携わりました。その中で、社会保険制度や福祉の大切さ、「働くこと」が人生において持つ意味を強く実感するようになりました。

一方で、制度の複雑さや頻繁な改正、そして会社・労働者双方の理解不足という課題にも直面しました。こうした経験から、改めて大学時代に学んだ法律や社会保険を学び直し、仕事にしたいと思い、社会保険労務士を志したのです。

フルタイム勤務の傍ら受験勉強を続け、合格までに5年の歳月を要しましたが、その努力が現在の活動の大きな原動力となっています。

経験も迷いもすべてその人の専門性になる社労士

卒業生や在校生の皆さんへ

社会保険労務士は、独立開業や副業はもちろん、企業勤務でも活かせる資格だと思います。会員の出身学部も法学部に限らず、経済学部・経営学部・文学部・社会学部など多岐にわたります。法律分野の出題が多い試験ではありますが、実務では様々なキャリアや経験が強みとなります。

大学時代から法律を学び社労士になった方もいれば、現場経験を積んだ後に人事部へ異動し、その流れで資格を取得した方もいます。それぞれの経験が、その人ならではの専門性を形づくります。

今は法律に馴染みがなくても、ぜひ自分のキャリアを活かせる、社労士を目指してみてください。そして合格した暁には、私たち「社会保険労務士白山会」と共に、母校と社会に貢献できる活動を広げていきましょう。

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社会保険労務士白山会
会長 特定社会保険労務士 安田 翔太

社会保険労務士法人アクセル
東京都中央区八丁堀4-1-3 宝町TATSUMIビル7階
電話番号:03-6260-3838
メール: yasuda@accelerator.jp
https://accelerator.jp/

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